チャイルドシートは買い替えが必要なのをご存知ですか?

2020-01-13

言うまでもなくお子様が自動車に同乗する際はチャイルドシートを使用することが道路交通法により義務化されています。その期間は生まれたての新生児から6歳未満までとなります。

はじめてチャイルドシートを利用される親御さんの感覚ですと高額なモデルを買って、そのまま義務期間を全うすればよいと漠然と考えている方も少なくないようです。

しかしながら、現行モデルのチャイルドシートは高額な上級モデルであってもその長い義務期間を一台ですべてこなすモデルはほとんどなく、お子様の成長に合わせて少なくとも2台は利用しなければならないのです。

また、義務期間を過ぎても大人用に設計されている(身長140cm以上)自動車のシートベルトでは児童にはフィットしないケースが多く、安全を最優先に考えるならば小学校中高学年までは利用したいところ。

具体的にどのようなことなのか解説します。

photo credit: curious toddler via photopin (license)

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チャイルドシートのタイプ別利用可能期間を見てみよう

チャイルドシートとひとくくりに言っても実は月齢・年齢に応じて大きく分けて6種類のタイプがあり、それらを複数組み合わせて利用するのが一般的です。

1台ですべての利用年齢をカバーするチャイルドシートが原則として存在しないからです。

まずはどのようなタイプがあるのかを見ていきましょう。

チャイルドシートタイプ

利用年齢 : 新生児~約4歳まで *1

*画像は アップリカ クルリラプラス 360セーフティー

日本国内でチャイルドシートといえばこのタイプ。

特徴は新生児から約4歳までの長い期間をカバーすること、筺体はどっしりとしており不安定な新生児期の安全性を特に考慮していること。メーカー側も一番力を入れて販売しているタイプであり、チャイルドシートとしてのクオリティはどの機種もとても高いです。

チャイルドシートタイプについては別ページ チャイルドシートとは でもご紹介しております。合わせてご覧ください。

軽量・コンパクトタイプ

利用年齢 : 新生児~約4歳まで *1

 

*画像は コンビ ウィゴーグランデ サイドプロテクション

このタイプは大きな括りでいくと「チャイルドシートタイプ」となりますが、あえて分けてみました。

新生児から約4歳まで利用できる点では前途のチャイルドシートタイプと一緒。こちらのモデルは軽量・コンパクトで使い手に優しいモデル。

複数の自動車で乗せ換え利用を検討している方、自動車の限られた空間を有効利用したい方の需要が多い機種です。

ベビーシートタイプ

利用年齢 : 新生児~1歳まで *1

*画像は Maxi-cosi PEBBLE PRO i-SIZE

0歳から約1歳まで利用できる新生児期に特化したモデル。骨格がしっかりしていない大事なこの時期にジャストフィットするよう設計されたチャイルドシートなので、さらなる安全性を考えればベビーシートの利用は理にかなっています。

チャイルドシート機能だけではなく、トラベルシステムと呼ばれるマルチな機能をこなすシートとして注目を集めており、トレンドになりつつあります。

ベビーシートの詳細は別ページ ベビーシートとは でもご紹介しております。合わせてご覧ください。

 ⇒ ベビーシートタイプ一覧(NetBabyWorld)

ジュニアシートタイプ

利用年齢 : 3歳~11歳頃まで *1

*画像は コンビ ジョイキッズ ムーバー エッグショック KH

約3歳の幼児期から11~2歳の学童まで利用可能なロングユースのチャイルドシート。座面部と背もたれ部分が合体してできたものが多く、シンプルで軽量なのが特徴。機能が充実していること、リーズナブルなこともあり、セカンドチャイルドシートとして最も需要が多いタイプです。

底上げされた座面部分としっかりガードされた背もたれ部分を介して車の3点式シートベルトで固定します。

ジュニアシートについては ジュニアシートの選び方 でもご紹介しております。

⇒ ジュニアシートタイプ一覧(amazon)

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チャイルド・ジュニアシートタイプ

利用年齢 : 1歳~11歳頃まで *1

jun02

*画像は エールべべ サラット3ステップ クワトロST

新生児期を除く、約1歳から11~2歳まで利用可能なロングユースモデル。

基本構造は前途でご紹介しましたジュニアシート(3歳~)と一緒ですが、付属部位の装着により1歳から利用できる仕様になっております。

画像はサポートクッション(インパクトシールド)を装着したモデルで1~3歳時の利用を補助します。そのほかにも5点式ベルトを使ったタイプもあります。

3歳からはジュニアシートモード、その後はイス部分のみのブースターモードとしても利用できます。

チャイルド・ジュニアシートについて別ページ ジュニアシートの選び方 でもご紹介しております。

⇒ チャイルド・ジュニアシートタイプ一覧(amazon)

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ロングユースタイプ

利用年齢 : 新生児~7歳頃まで *1

*画像は コンビ ウィゴー ロング ムーバー サイドプロテクション

新生児から体重25㎏以下(7才頃)まで利用できる超ロングユースモデル。スペック的に見て、これほどまでに長い期間使えるチャイルドシートはこの機種だけ。これ1台で着用義務期間をこなしてしまう優れモノです。精悍な外観も魅力的。しかも価格は意外にもとってもリーズナブルなのです。

長く使えて、デザインがよく、安い となればこれで決定!といきたいところですが・・・際下段でご説明します。

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ブースタータイプ

利用年齢 : 3歳~ *1

*画像は グレコ コンパクトジュニア

骨格がしっかりしてきた児童・学童期に利用するチャイルドシート。座面部分だけのシンプルな構造で、自動車の3点式シートベルトをそのまま利用した場合、ベルトが肩口に引っかかるなどジャストフィットしない場合の座高の低さを補う補助イスのようなイメージです。

メーカー推奨年齢は3歳からが一般的ですが、お子様の成長度合いにより、もっと遅くからの利用例もございます。ちなみに我が子は2人とも4歳中盤より利用しました。

前途でご紹介しましたジュニアシートやチャイルド・ジュニアシートも背もたれを外すと同様のブースターシートとして利用できます。

⇒ ブースターシート一覧(amazon)

*1 利用年齢はメーカーページに記載されているタイプ別の一般的な数値です。メーカーごと、モデルごとに利用年齢は若干異なります。

チャイルドシートの組み合わせパターンをご紹介

ここまで機種別で利用年齢をご覧いただきましたとおり、チャイルドシート装着義務期間を1台で済ませることができるチャイルドシートはわずか1モデルのみ。安全を考慮に入れて小学校中高学年まで利用しようとしてもすべての期間をを全うできるモデルは1機種もありません。

つまり、安全のために利用するチャイルドシートは、お子様の成長に合わせて適切に利用すためには1機種では済まず、最低2モデル以上を使い分けなければならないことがご理解いただけたかと思います。

それでは、その組み合わせパターンを見てみましょう。

パターンその1 チャイルドシート+ジュニアシート

*チャイルドシート左 アップリカ クルリラ AC

*ジュニアシート右 アップリカ エアライドAB

新生児から約4歳まで利用が可能ないわゆるチャイルドシートタイプをメインに3歳から利用可能なジュニアシートにバトンタッチするパターン。日本ブランドのメーカーが出すチャイルドシートはこの両タイプが一番多く、品質的にも充実したモデルが多いことからこのスイッチは日本国内のユーザー利用において一番スタンダードな選択方法といえます。

製品スペックは両機種を比べた場合3歳と4歳が被りますが、この辺りはお子様の成長度合いを見ながら臨機応変にスイッチしたいところです。

パターンその2 チャイルドシート+チャイルド・ジュニアシート

*チャイルドシート左 コンビ クルムーヴ スマート ISOFIX エッグショック JL-590

*チャイルド・ジュニアシート右 コンビ ジョイトリップ エッグショック GH

パターン1と似ていますが、セカンドシートは1歳から利用可能なチャイルド・ジュニアシートタイプをチョイスしました。

チャイルドシートは0歳から4歳まで。チャイルドジュニアシートは1歳から11,2歳ぐらいまで利用できます。1歳から4歳の利用年齢が被りますが、お子様の発育度、体型に合わせて柔軟に、確実に移行できるので一番安心な組み合わせといってもよいでしょう。

パターンその3 ベビーシート+チャイルド・ジュニアシート

* ベビーシート左 マキシコシ ペブル プラス

* チャイルド・ジュニアシート右 マキシコシ 2ウェイ パール

新生児期から約1歳まではベビーシートを利用し、1歳前後よりチャイルド・ジュニアシートタイプに切り替えるパターン。

ここでご紹介しているのは両方ともオランダブランドのマキシコシ。

マキシコシといえばベビーシートが特に有名です。チャイルドシート機能だけではなくベビーカーのシートとして利用したり、クーファンのように持ち運びができたりとマルチな活躍ができる異色のチャイルドシート。

マキシコシのトビは1歳前後からを引き継ぐチャイルド・ジュニアシート。セカンドタイプは前途でご紹介しているコンビやアップリカ、エールベベなどのチャイルド・ジュニアシートでもOKです。

ヨーロッパブランドはマキシコシをはじめドイツのレーマーなどこのパターンが一般的。この組み合わせはここ数年、日本でも積極的に利用されてきており、一般化されつつあります。

パターンその4 ロングユースチャイルドシート

*画像は コンビ ウィゴー ロング ムーバー サイドプロテクション

新生児期から約7歳まで使えるのでチャイルドシートの使用義務期間はコレ一台でOK!。超ロングで使えるのはこのモデルのみ。同コンセプトの先代モデル、コンビプリムロングはとても人気があり、後を継いだマルゴットも同等の評価を得ているようです。

本体は意外と軽く、しかも価格もお手頃。と、なればなにも言うことなしと考えますが・・・

カタログスペックでみると新生児期から7歳までをカバーするようですが、実際のところはお子様の発育状況によっては年齢を増すごとに少々きつくなってくる児童もいるかもしれません。

新生児から体型が全く違う小学1、2年生ぐらいまでこなすのは少々強引のような気がしますが、全体的によくまとまったチャイルドシートです。

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さいごに

チャイルドシートは新生児期から、6歳未満までが利用義務期間となっております。

チャイルドシートは機種により月齢・年齢が異なっているため、1台だけで済ませることは不可能となります。

利用年齢が広いモデルもありますが、新生児期と6歳の学童に利用するとなるとサイズ的にかなり強引と思いませんか?

メーカー側はしっかりと研究いていると思われますが、できればその時々の年齢にフィットしたモデルを利用したほうが安全面では優れていると誰しも想像の付くところでしょう。

ただし、予算の問題もありますので複数のチャイルドシートを購入するのも大変ですよね。そのあたりをしっかりと吟味したうえでどのような組み合わせで利用していくかを事前に検討されておくとよいでしょう。

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